月刊zero23★5月号
「浅倉かおりのオシゴト日記」の書き下ろしです。
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前回このコーナーで、新月のアファメーションが実現したエピソードを紹介させていただいた。
願い事が実現する理由は、意識はすべてのものにつながっているから、引き寄せの法則がはたらけば自ずと叶うという発想からきている。
3年前から瞑想会を開催するようになり、新月のたびにたくさんの方と一緒に新月のアファメーションを行ってきた。次の満月か新月に結果が出る物事もあれば、毎回毎回ノートに書いてもいっこうに気配がない物事もある。思ったことのすべてが都合良く実現する訳でもないようだ。
なかなか実現しない理由としては、新月のアファメーションは日本に限らず世界中で行われているから、それを司る機関としても優先順位があるのだろう。おそらくお月様に設置された願い事受付センターでは、地球の各地から寄せられた数々のご要望をジャンル事に分類し、検討会議の後に、やりやすいものや今すぐ地球にとって必要な物事から順に采配していく。あまりに難題な場合は却下されるケースもあるかもしれないー。
そーんなファンタジーな解釈もあるとして、物事が実現するプロセスには2通りあるようだ。
1つは、前回のコラムで書いた、観たいと思った映画の上映がすぐに実現したような「棚ぼたタイプ」。ふって湧いたようなギフトはトントン拍子で進んでいく。この場合はただ流れにのってありがたく受け止めればいい。
ミラクルやサプライズの棚ぼた系は誰もが望むものだけれど、もう1つのパターンは「奇跡のりんごタイプ」だ。映画にもなった青森県でりんごの無農薬栽培を成功させた木村秋則さんの物語。
無農薬でりんごを作ることに取り組んで、木村さんは7年間がんばった。1年が経ち3年が経ち5年が経ち・・・、狭い土地で暮らしていくには隣近所の付き合いがとても重要なのに回覧板も来なくなるほど変人扱いされ、町内で人と会えば顔を背けられ、1円がありがたいと思うほど暮らしは逼迫し、土地も手放すことになる。
科学や医学の研究で10年かかるのは当たり前として、家計を支える仕事の場合、努力しているのに結果が出なければ、3年もやったら諦めてしまうのではないだろうか。木村さん自身も自分のせいで娘達が学校でみじめな思いをしている状況を知り、とうとう自殺を決意するが、首をくくろうとした瞬間に大きなヒントを得る出来事が起きる。そこから再び努力を続け、結実したのは11年目の春だった。
つまり「奇跡のりんごタイプ」とは、この世に生まれてきた目的や本質に関わるような、長い時間をかけて体験していくものごとが当てはまる。棚ぼたの喜びもありがたいけれど、苦労して手にした喜びは何倍も大きいはずだから。
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