2014年2月23日日曜日

自分にとっての健康は、自分で決められる。




月刊zero2312月号コラム「浅倉かおりのオシゴト日記」書き下ろしです。

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 いまから25年も前のことだけれど、私は23歳まで、「病気とは病院にいるお医者さんが治してくれるもの」と思っていた。「その道のプロが治すのだから、自分の病気について知識がなくてもいいのだろう」とも思っていた。

それが一転したのは、子供の頃から患っていた先天性胆道拡張症が再発し、6回目の手術が終わって退院するときのこと。

担当医に「今回のオペで全ての結石が取れた訳じゃなんだけど、人間には自己治癒力があるからね。がんばってね。」と言われたのだ。
「自己治癒力ってなに?」初めて耳にした言葉だった。
家に帰って調べてみると、「生まれながらに持っている、健康であろうとする力」、文字通り自己で治癒する力という意味だった。

「病気って自分で治せるの?」

いまでこそ自己治癒力も自己免疫力も知られるようになったけれど、当時の私には目からウロコの視点。

日本やアメリカの医療・医学の進歩が目覚ましいにも関わらず、なぜか病気は減らずに増えていて、国民医療費も増える一方だ。問題点はいくつかあるのだろうけど、かつての私がそうだったように、"ドクターにおまかせ"な気持ちも要因の1つなのかもしれない。「病気のことは病気になってから考えればいいや」とか「病院に行ったら治してもらえるだろう」とか

自然療法や食べものの大切さについて学び始めて出会ったのが、「統合医療」という言葉だった。

西洋医療や現代医療だけでなく、東洋医療、アーユルヴェーダなどのインド医学、ヨガやアロマテラピー、ホメオパシー、フラワーエッセンスといった代替医療も含めた医療のこと。
統合と言われているように、「こっちがよくて、あっちはダメ」と違う方法論を否定するのではなく、その人個人にあった治癒の方法をバランスよく組み合わせていく医療だ。

病気にならないための「未病」にも有効だし、単体の医療だけでは限界があるケースも、いくつかの方法を組み合わせることで治癒の可能性を高めていける。大病院で「余命○ヶ月」と言われた人が治ったケースも、たんに運が良かっただけでなく、統合医療の要素を取り入れたからだろう。

これは私の私見だけれど、がんやアトピーなどの病名を宣告された人がセカンドオピニオン(主治医との信頼関係を保ちながら、他の医師の意見を聞くこと)を活用する場合、現代医療を行なう病院を複数受診しても、ベースになっている医療知識が同じだから、同じ答えがでてしまう可能性が高いのではないだろうか。

おすすめしたいのはセカンドだけでなくサードオピニオンまで範囲を広げ、東洋医療や代替医療の専門家にも相談する方法だ。
西洋医学は患部を治す対処療法で、東洋医療や代替医療の中には身体全体のつながりから診断していき、根本的な原因を探る根治治療もある。つまり、診断そのもののアプローチを変えて、多角的に検証してみること。

2013年11月3日には、第3回目の『統合医療学会山形県支部大会』が開催され、今年は「食と健康」をテーマにディスカッションが行なわれた。基調講演は東洋医学や漢方についてのお話で、演題は「医食同源」。

シンポジウムでは、管理栄養士の方と高畠町でオリンピック選手の食事指導などもされている農家の方、そして私も「スローフードと日々の食生活で心がけていること」をテーマにお話させていただいた。

持ち時間が20分位だったから、いつもは1時間半とか2時間位でお話する内容をものすごーくコンパクトにまとめて、でもなるべくいろいろ言いたくなって、ものすごーく早口になっちゃった(苦笑)

3者3様の視点があり、会場からの質疑応答では「本当に減塩は必要なのか?」についての意見が出たり、ついでに「本当に牛乳は身体にいいのか?」という意見にも触れ、なかなかおおやけにならない話題に及んだ貴重な時間だった。

何が有効なのかは個人差があるし、食や医療に関する研究や検証もどんどん進んでいるから、最近の見解について"知っておくこと"は大事だと思う。
健康にいいと推奨されている油がアトピーに影響を及ぼしていたり、がんに有効とされる治療法の神話が覆されていることもあるしね。

シンポジムのコーディネーターはホメオパシーを専門にされている川嶋朗博士。会のまとめとしてマクロビオティックとドイツのゲルソン療法を例に上げ、「相反する点があっても、この2つはどちらもがん治療に有効とされる食事法です。世の中にはたくさんの方法があって、正解は1つじゃない。要は本人の希望を優先させること。医療は医者のエゴではない。」と力説されていた。

少し前までは主治医の意見が絶対だったり、入手できる情報も食べ物も限られていたけれど、今は選べる時代。身体と心の声をちゃんと聞けること、自分にとっての健康とはなにか、どんな生活を送りたいのか。自分が納得できる幸せのイメージを持つことが大切なのだと思う。

統合医療学会のサイトはこちらです。
http://imj.or.jp/


フラワーエッセンスについてのインタビューはこちらです。
https://mirailab.info/archives/5241/

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